三瓶山(さんべさん)
三瓶山は、古くは「出雲国風土記」に佐比売(さひめ)山と記され、国引き神話の山としても
知られています。島根県を代表する山のひとつで、中国地方では最も若い活火山です。
主峰・男三瓶(1126m)をはじめ、女三瓶(957m)、子三瓶(961m)、孫三瓶(907m)
などの峰が連なります。これらの峰に囲まれて、「室の内」と呼ばれる窪地があり、旧火口
と考えられています。室の内には、二酸化炭素を噴出している「鳥地獄」という名の噴気口
があります。三瓶山には、浮き布池、室の内池、姫逃池の3つの天然湖沼があり、景観に
彩りを添えているほか、山腹からは豊富な湯量を誇る三瓶温泉がわき出しています。
男三瓶を中心とした約100ヘクタール
にわたって広大な自然林が広がってお
り、標高約800m以上の部分はブナ林、
それより下部はミズナラ林やシデ林とな
っています。林床にはミヤマカタバミ、チ
ゴユリヤマシャクヤクなど多くの草花が、
四季を通じて咲き、アサギマダラやギフ
チョウが林内を飛び交う姿も見られます。
野鳥の宝庫でもあり、サンコウチョウや
クロツグミなどの美しいさえずりが聞かれ、
1969年に国の天然記念物に指定されて
います。森林浴の全国100選に選ばれた
自然の中は、不思議なエネルギーで満ち
溢れています。
また、山麓の標高400〜600mは穏やか
な斜面で、北の原、西の原、東の原と呼ば
れる草原が広がり、草をはむ放牧牛の
のどかな姿も見られます。
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