第三次研究中期計画(案)
平成17(2005)年度〜平成21(2009)年度
島根県公立小中学校事務職員研究会
第三次研究中期計画 (案)
1 島根県公立小中学校事務職員研究会の研究基本方針
島根県公立小中学校事務職員研究会の目的は、会則第3条において「本会は会員相互の連携のもとに学校事務の研究、事務職員制度の確立を推進し、会員の資質の向上を図り、もって本県学校教育に寄与する」としています。県事研は、全県的な研究の目標を明確にする意味で、平成7年度に第一次研究中期計画を策定し、以来5年ごとに研究中期計画を見直して今日に至っています。第三次研究中期計画は、本会会則の目的3項目に照らし合わせ、さらに今日的な諸課題を検討して設定しました。
(1)学校事務の研究
これからの学校事務の研究を進めていく上で、多様化してきた時代を敏感に反映した研究計画を構築する必要があります。
文部科学省(当時は文部省)は、平成14年度から完全実施となる学校週五日制下での教育内容の骨格を示す幼稚園・小学校・中学校の新学習指導要領を平成10年12月14日告示しました。新学習指導要領は、年間総授業時数を削減し、教育内容を厳選することで「ゆとり」の中で「特色ある教育」を展開し、子どもたちに豊かな人問性を自ら学び自ら考える力などの「生きる力」を育成することを基本的なねらいとして、教育課程の改善点を4つ示しています。
@ 豊かな人間性や社会性、国際社会に生きる日本人としての自覚を育成すること。
A 自ら学び、自ら考える力を育成すること。
B ゆとりのある教育活動を展開する中で、基礎・基本の確実な定着を図り、個性を生かす教育を充実すること。
C 各学校が創意工夫を生かし特色ある教育、特色ある学校づくりを進めること。
第16期中央教育審議会は、平成10年9月21日「今後の地方教育行政の在り方について」の答申を出しました。答申によると、子ども一人一人の個性を尊重した教育をめざした教育改革と教育分野の地方分権の推進を図るため、主体性のある学校運営や地方が責任を持つ教育行政を実施する観点から、地方教育行政制度全体について改善方策が提言されています。規制緩和、地方分権の進む中、教育においても、国・地方・学校を通じて自己責任が求められています。今回の答申では、学校経営改革を重点課題とし、学校権限・裁量の拡大と並んで学校の管理運営組織を見直すとしています。管理運営組織の見直しでは、学校の裁量の拡大に対応して学校経営の責任者である校長がその職責を十分果たすことができるよう、次の観点から校内組織を見直す必要があるとしています。
@ 学校運営が校長の方針のもとに円滑かつ機動的に行われるようにする。
A 学校運営の透明性を確保し、保護者や地域住民に対して学校運営にかかわる責任の所在を明らかにする。
B 個性を尊重した多様な教育活動を展開するとともに、心の教育や生徒指導の充実、家庭・地域社会との連携強化に対応する。
このたびの教育改革の構想は、地域社会の意向を反映する仕組みなどの新たな校内組織の可能性を視野に入れた構造的・総合的なものであるといえます。教育改革が進められる中において、主体性のある学校運営の実現に向けて、学校経営スタッフとしての事務職員の役割が、今後ますます重要性を増すことは明確であります。
今後大きく変わろうとしている学校内組織の在り方、学校事務職員の役割等についての研究が求められています。
具体的には、学校経営事務の充実と事務職員の資質の向上を図るため、学校事務の改善や学校事務の情報の共有化につながる研究を進めていきます。
(2)事務職員制度の確立推進
三位一体の改革が進められる中、学校でも教育改革、地方分権、公務員制度の改革や学校週五日制・新教育課程の実施、さらには市町村合併など急激な速さで、めまぐるしく変わろうとしています。今後、学校事務職員は、学校事務を学校経営の中で総合的にとらえ、学校事務の領域から子どもの成長に関わり、保護者、地域住民の方々への学校の情報提供などの協力が重要になってきます。
そこで、事務職員制度を確立するためには、事務職員制度の現状と問題点を分析した上で、望ましい学校事務や学校事務職員の職務内容の在り方を積極的な姿勢で論及していくことが必要であります。県教委が示している標準的職務通知や学校事務の共同実施は、事務職員にとって最も重要なテーマであり、全県的な視野に立って、共通する問題や本質的な問題を明らかにし、その改善につとめていく必要があります。
(3)
資質の向上
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「平成14年8月8日付 教育公務員特例法の一部改正する法律等の公布について」 これからの学校教育においては、様々な得意分野を持った教職員が連携・協力して教育効果を高めることが必要とされていることから、養護教諭、学校事務職員、学校栄養職員等についても、これらの専門性を高め、学校運営への積極的な参加を促す観点から、研修内容の見直しや充実に努めること。 |
学校事務職員の資質の向上を図るためには、研修が不可欠です。事務職員が自己研修に努め、自らの力量を高めていく努力は当然、必要です。しかし、「専門性を高め、学校運営への積極的な参加を促す観点からの研修内容の見直しや充実を図る」という研修の機会はあまりありません。県教委が行う職務研修は、新採研,第T・U・V課程,新任主任・新任主幹研修です。今年度から自治研修所が行う特別研修の受講が一部可能にはなりましたが、それだけでは、事務職員の資質や技術の向上をもたらすのに十分ではありません。
しかしながら、研修が計画的に段階をおって年齢や経験年数あるいは補職名に応じて適時、適切な内容と方法により実施されることの意義は大きいものがあります。今後も研修内容の見直しや実施に向けて義務教育課と県事研で協議をしていきます。
県事研の果たす役割は、研究大会を開催し、学校事務の改善につながる研究・情報交換の場、日々の事務改善の発表などを通して、学校事務職員としての資質の向上を図ることです。また、教育改革が進められる中で、今後の教育の在り方や地方教育行政を理解し、教育行政の立場から地域に信頼される学校づくりに貢献できるよう研修の充実の一環としてセミナーを開催していきます。
学校事務の共同実施については、教育改革に対応し、学校の自主性・自律性を高める学校運営の改革を事務部門からも進めていく必要があります。学校事務を組織化し、より効果的な教育活動を展開し、円滑な学校運営をしていくための取り組みを図っていきます。
また、市町村合併が進む中で、地教委との連絡調整や実務処理等についての研修が必要になります。これを機に地域に密接した事務組織としての研修の充実を図っていく必要があります。
2 研究方針
研究中期計画は、5年を一区切りにし、共通の研究テーマを設定することにより全県的視野に立った継続的な研究をおこなうことで研究成果の積み上げを図り、共通課題の解決や研究の推進を図るために設定しています。
このテーマは、島根県公立小中学校事務研究大会のメインテーマとして掲げ、学校事務の一層の充実発展につなげられるような研究大会を企画運営します。
今回策定した第三次研究中期計画では、平成17〜21年度の5年間を見据え、事務職員としての姿勢・考え方や学校運営における事務組織の位置付けなど、どうあるべきかを研究し、実践していきます。また、学校事務職員が明確な目的をもって共通理解を深め、学校事務の役割を探求し、教育行政の立場から地域に信頼される学校づくりに貢献し、時代の要請に的確に対応できる学校事務をめざします。
(1) 研究テーマ
『新しい時代にふさわしい教育活動の充実』を支援する学校事務」
テーマ設定にあたっては、事務職員だけではなく、保護者・地域、学校の管理職をはじめとする他職種の方々、教育委員会等関係機関へのメッセージとしての意味合いを持たせました。事務職員の職務や役割について、事務職員間、学校内で確認するとともに保護者・地域へ発信ができるよう研究の取組をめざします。
第7次定数改善計画において事務職員にとっては「きめ細かな学習指導や教育の情報化の支援」という表現で示されました。「教育を支援する」という学校事務を積極的に捉え、具体的な研究に取組む必要があります。新学習指導要領においては、知識や技能を単に教え込むことに偏りがちな教育から、自ら学び自ら考える力などの「生きる力」を育成する教育へと基調を転換しています。子どもの問題解決を助けていくという「支援する」姿勢が学校にいる全職員に求められています。子どもの成長を支援する立場に立って、それぞれの役割を主体的に果たしていかなければなりません。
学校は、子どもの発達を助ける場であり、そこに働く事務職員は、その目的を達成するために有機的な機能を果たすことが求められています。具体的には教育行政職員として、予算や施設・設備の管理、就学事務、人事・給与・旅費などの実務をおこなうとともに、地域や教育委員会との連絡調整など多種多様な事務の執行にあたっています。事務職員は、こうした職務や役割をとおして学校という子どもたちの生活の場の環境を整えていく必要があります。また、事務職員の職務遂行に際しては、学校教育目標達成のために設定される教育活動計画がスムーズに遂行されるよう条件整備を整え、支援していくことが重要です。
(2)年次別課題
第一次においては年次別視点を、第二次においては年次別課題を設定し、理想的な学校事務像を具現化するべく、研究テーマヘの取組の視点を示してきました。第二次研究中期計画では、教育改革が急速に進められる中で、学校の自主性・自律性の確立、地方教育行政の変革、県教育委員会が示した事務職員の標準的職務表などを受けて、年次別課題を設定しました。そして、課題追求的な研究を定着させたいという思いから、研究テーマを見据えての研究の取り組みを図るため、年次別課題を設定することにより、より焦点化をし、発表地区の研究の支援となるよう計画してきました。
しかしながら、現在発表を担当している地域はほとんどが市・郡(町村)単位であり、それぞれの地域では、事務改善の一環としての研究実践の取組が主となっております。また、学校事務の共同実施が始まり、指定された拠点校を中心に研究が進められ、情報公開制度や市町村合併等で教育を取り巻く大きな流れの中で事務職員にとって研究の対象も大きく変わってしまい設定の難しさを痛感しました。
また、市町村合併により今以上に地域に密接した学校事務が求められるなど環境が大きく変わってくると予想されます。そこで、今回は年次別課題を示さず、それぞれの地域において研究テーマに迫る研究を推進していただくことにしました。
(3)これまでの研究テーマ
第一次(平成7〜11年度)「学校教育を支える主体性をもった事務職員とは」
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開 催 年 度 |
大 会 |
年 次 別 視 点 |
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平成7(1995)年度 |
第26回 |
新たなる学校事務 |
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平成8(1996)年度 |
第27回 |
教育行政と学校事務 |
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平成9(1997)年度 |
第28回 |
主体性のある学校事務 |
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平成10(1998)年度 |
第29回 |
なぜ, 学校現場か |
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平成11(1999)年度 |
第30回 |
大会総括(分散会) |
第二次(平成12〜16年度)「教育を推進する学校事務のあるべき姿を求めて」
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開 催 年 度 |
大 会 |
年 次 別
課 題 |
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平成12(2000)年度 |
第31回 |
教育改革と学校事務職員 |
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平成13(2001)年度 |
第32回 |
学校経営における学校事務 |
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平成14(2002)年度 |
第33回 |
新教育課程と学校事務 |
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平成15(2003)年度 |
第34回 |
学校事務と研修制度 |
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平成16(2004)年度 |
第35回 |
大会総括(全体会) |
3 研究大会
(1)研究大会の企画・運営
県事研大会は、県内の事務職員が一堂に集まり、共通する課題を主題として研究に取り組み、学校事務の改善につながる研究の場、地域からの情報発信・情報交換の場とし、お互いに研鑽を深めると共に資質の向上を図ることを目的として開催しています。
アンケート等によりますと会員にとって県事研大会は、情報の収集や交換の場であるという捉え方が一番多いようです。しかしながら、県全体が共通の視点で研究を積み上げていくこととの両立を図る必要があります。
現在、県大会の開催にあたっては、松江・出雲・浜田・益田教育事務所管内の持ち回り
主管方式で実施しています。今後も県事研の組織・事業部並びに主管地区の役割を明確にするため、「研究大会運営マニュアル」を作成し、主管の準備委員会と連携しながら、マニュアルに基づき運営をしていきます。
なお、運営マニュアルは大会終了後、県事研と準備委員会の反省を基に随時見直しをおこない、よりよい研究大会運営に向けて改善を図っていきます。
第三次研究中期計画期間中の県大会については、次のように行います。
@ 県大会は、毎年度開催します。
A 県大会の運営は、現行の管内持ち回り方式を継承し、それぞれの地区で準備委員会を組織し、県事研と連携しながら「運営マニュアル」により運営を行っていきます。 ただし、市町村合併の状況を見極めながら市郡単位での主管開催を検討していきます。
B 開催時期は、学校行事、関係教育団体、会場等の関係で現行どおり10〜11月の開催とします。
C 研究発表は、会場の事情も考慮し、全体会での発表とします。
発表の数は、3程度とします。
県事研は、毎年度発表を基本とし、研究部が担当しますが、研究の進捗状況によっては、県事研執行部(常任理事会・理事会)が担当する場合もあります。
(2)
主管管内及び発表管内
各管内の発表につきましは、17(2005)年度は松江管内と隠岐管内、H18(2006)年度は出雲管内と浜田管内とします。H19(2007)年度以降については、H17(2005)年度36回大会までに結論を出します。
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開 催 年 度 |
大 会 |
主管管内 |
発表管内 |
発表形式 |
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平成17(2005)年度 |
第36回 |
浜田 |
松江・隠岐 |
全体会 |
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平成18(2006)年度 |
第37回 |
益田 |
出雲・浜田 |
全体会 |
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平成19(2007)年度 |
第38回 |
松江 |
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平成20(2008)年度 |
第39回 |
出雲 |
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平成21(2009)年度 |
第40回 |
浜田 |
大会総括 |
全体会 |